最近では「映像・画像処理用」ということで様々なモニターが発売されていますね。「広色域」、「AdobeRGB比何%対応」など高性能なものを多く見かけます。何年か前だったら何十万円という業務用価格で販売されていた広色域モニターですが最近では需要も増えて来ていて手の届きそうな価格になってきました。しかし、いくら安くなってきたとはいえ、一般の方の趣味レベルまだお気軽に買える感じではないですね。
「映像・画像処理用」では無い普通のモニターを使っている方も多いのではないかと思います。それでも
Spyderなどの
モニターキャリブレーターを使う事である程度色は合ってきます。この辺りは既に体感されている方も多いのではないでしょうか?
モニターキャリブレーターは画面の色を測定(診断?)して「ICCプロファイル」というファイルを自動で作成してくれるツールです。モニターのカルテみたいなものですね。そのICCプロファイルをOSやSILKYPIXなどのソフトウェアが解釈して正しい色に変換して表示します。
しかし・・・ICCプロファイルはコンピューターが使う為のデータ形式ですので人が見てもどんな診断がされているのかわかりません。それを目で見えるようにビジュアル化してくれるソフトがあります。有名なところですとmacに標準で入っている「ColorSync ユーティリティ」というものです。Windowsでも似たようなものが無いか探していた所「
WinColor」というものがマイクロソフトから無償で提供されているのを見つけたのでそれ以来使っています。
WinColorのダウンロードはマイクロソフトのページから 「continue」ボタンでダウンロード開始です。
※
Windows XP専用です。Vistaにインストールしてみましたができませんでした。
起動してICCプロファイルを選ぶとモニターの色域がビジュアル的に表示されます。
さらに虫眼鏡のボタンを押すと2つのプロファイルを比較できる画面に移行します。
compare toにチェックを入れ比較したいプロファイルを選ぶとプロファイル同士の比較ができます。グレーの部分がここで選んだものです。今回はAdobeRGBと比較してみました。coordinateはCIELUVに設定します。
画面上をドラッグすると色の塊がぐるぐる回転して360℃回して見れます。今回は広色域を謳っているモニター、三菱電機様のRDT261WHのプロファイルですのでAdobeRGBとの比較をしておりますが、一般的なモニターですとsRGBとの比較でも良いかと思います。
暗部までぐるっと見れます。RDT261WHは結構優秀ですね。
このソフトウェアはこの後何かしてくれるわけでもなく色を形で表現してくれるだけのもののようです。しかし、こうして形で色を見てみるとお使いのモニターの特性が判ります。自分の使っているモニターはどこが強くてどこが弱いのか・・・など。気持ち的にスッキリしますね。プリントプロファイルと比較させることでプリントマッチング時の判断基準の一つとすることもできますね。
キャリブレーターを持っていて且つWindows XPの方は息抜きに調べてみるのはいかがですか?
(編集:横山)