前回、前々回とノイズについてご紹介して来ましたが、今回も引き続きノイズリダクションについてご紹介していきたいと思います。
今回は、こちらの一重咲きバラの写真を使って、偽色抑制のメリットとデメリットをご紹介してみたいと思います。

偽色抑制は、色ノイズを抑制する機能ですが、この機能は強くかけてもほとんど解像感を損なうことはありません。では、常に強くかければいいのでしょうか?答えは残念ながらそうではありません。ノイズリダクションの場合、常にデメリットは発生します。
上の写真を比較しやすいようトリミングして拡大してみました。こちらで比較してみましょう。

上の写真は、適正な偽色抑制をかけた物です。ピント面の解像感は損なわれずに、ノイズは綺麗に消えています。次に、偽色抑制を最大まで上げてみましょう。こちらをご覧下さい。

上の画像と比べて、解像感はほぼ変化がないですが、高彩度部分で色が抜けて色あせたような感じになってしまっています。
偽色抑制は、解像感に影響を及ぼしませんが、かけすぎるとこのように色が抜けてしまうことがあります。このため、一度偽色抑制のスライダーを強めに動かしてノイズを消し、その後、偽色抑制のスライダーをゆっくりと戻して行き、色ノイズが見えてくる直前で止めるというのが適切な偽色抑制の値を見つけやすい方法です。
(編集:田辺)